フロントエンドの副業を続けて2年以上!副業エンジニアを交えた「Findy」のやりがいが多い開発体制とは?

ハイスキルなエンジニアと企業をマッチングする転職サービス「Findy」を運用するファインディ株式会社。ファインディには正社員のメンバーだけでなく、副業という形で関わっているメンバーも多くいます。

本記事に登場いただくのは、副業メンバーと向き合うエンジニアマネージャーの大原和人さんと、副業メンバーとしてファインディで働くエンジニアの加藤慧さん。

ファインディでは、どのように副業メンバーと関わっているのか。そして、副業で携わることのメリットや魅力とは。双方の視点から、副業という働き方について語っていただきました。

大原和人・Findy事業部プロダクト開発チーム
2012年に株式会社オールアバウトに新卒エンジニア1期生として入社。サーバのクラウド移行やDevOpsの推進、サイトリニューアルの開発などを担当。その傍ら、週末に3社ほどのスタートアップの開発や立ち上げの手伝いを行う。2017年11月よりFindyに正社員1人目として参画。

加藤慧・副業
本業でSaaSスタートアップ企業に所属しテックリードを務めている傍ら、副業としてFindyにジョイン。得意技術はフロントエンドとNode.js。チーム開発におけるアプリケーションアーキテクチャ設計や静的解析の重要性にこだわり、Findyでもその辺りを中心としたコード改善による生産性・品質向上に取り組んでいる。

正社員1人目として入社し、現在はプロダクトマネージャーに

――まずは、大原さんから自己紹介をお願いします。

大原:
新卒でメディア企業に入社して、インフラエンジニアや開発エンジニアをしたり、マネジメントをしたりしていました。その後、2社目に入社したのがファインディです。

もともと転職サービスの「Findy」が出た時に、勉強会で知り合った代表の山田から連絡をもらって。面白そうなサービスが出たなと思っていたんですけど、「開発の手が足りない」と言われたので、最初は副業として少し手伝うようなったんです。そしたら、面白かったのでいつの間にか入社していました(笑)。

入社したのは、代表の山田とCTOの佐藤に続く、正社員1人目のタイミングでした。今は転職サービス「Findy」のプロダクトマネージャー的なポジションを任せてもらっています。

KPIの達成やユーザー体験の向上を目標に、どういった開発を行っていくかをメインに考えながら、タスクに落としていって。まだ社内のエンジニア数も少ないので、副業エンジニアにもタスクを渡して、というところまでやっています。

――「Findy」の開発チームで、技術的なチャレンジをしている部分はどんなところでしょうか?

大原:
サービス上で、エンジニアの活動を可視化したり評価したりしているので、そのアルゴリズムをどうしていくか、どうビジュアライズしていくか、といった部分ですね。これまでもずっと取り組んできていますが、今後も面白くなっていくところだと思います。

いかにユーザーに楽しんでもらえるかを意識していて、どうやったら納得感のある形で、かつ面白いと思ってサイトに訪れてもらえるか、について常に試行錯誤しています。

――サービス開発において、エンジニアにとって面白さを感じる部分を教えてください。

大原:
「Findy」は機能の面白さをフックに、どんどん多くのユーザーに使ってもらいたいと思っているので、マーケティングも意識した開発が行われています。いかにバズらせるかとか、いかに友達を誘いたくなるか、とかですね。

あとは、作った機能を宣伝するために、ブログにリリース記事を書いたり、プレゼントキャンペーンをやってみたり。そういうこともマーケターの人に手伝ってもらいながら、エンジニアが一緒に考えています。それを含めてやっているのが面白いところであり、難しいところでもあるのかなと思います。

「Findy」経由のオファーがきっかけで副業メンバーに

――続いて、副業メンバーである加藤さんも自己紹介をお願いします。

加藤:
現在、SaaSのサービスを提供している会社に勤めています。現職は2社目で、それまではSlerにいました。SIerにいた頃、コードを書くことにやりがいを見出すきっかけがいくつかあり、実際に自分の手を動かすことを主の仕事にしたいと思って、今の会社に転職しました。

今の会社では、開発チームでプロダクトのチーフテックリードのような役割をしています。技術選定を行ったり、アップデートのロードマップをプランニングして実行したり。それから、アプリケーションアーキテクチャを定義して、パフォーマンスや生産性の面で、メンバーがやりやすいコードベースを作っていくことに責任を持つといった役割をやらせてもらっています。

より具体的な内容としては、コードレビューが多いです。自分でコード書くことも多いのですが、アサインについていなくともレビューを見に行って、技術的な成長支援の観点から「動くんだけど、こういう風にした方がいいよ」などのコメントを多く残しています。

――ファインディで副業として仕事をするようになったのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか?

加藤:
最もダイレクトなきっかけとしては、ファインディから「Findy」経由でオファーが来たことですね。もともと具体的に転職を考えていなくとも、自分の市場価値を意識する目的で転職サービスに登録だけしていて、その1つとして「Findy」にも登録していたんです。

普通だったら正社員としてのオファーが多いと思うんですけど、副業としてのオファーをもらったことが特徴的で、そういう形もあるんだなと。かつ、現職にすごく近いロケーションだったこともあり、あまり気構えることなく、まずは話を聞きに行ったというのが最初の経緯です。

――それ以外にも、ファインディに魅力を感じた部分はありましたか?

加藤:
すごく印象的だったのが、ファインディが「Findy」上でオファーしてきたことです。ドッグフーディングという表現が適しているかわかりませんが、そういうことをきちんとされている会社なんだなと思いました。

それに、GitHubにフォーカスした「Findy」のスコアリングの仕組み自体も、とても面白いと感じていました。自分もGitHubで草を生やすのが好きだったので、「草生やして転職。」みたいなキャッチフレーズも面白いなと(笑)。

本業と副業、その両方から得られる知見が最大の魅力

――副業そのものを始めようと思ったきっかけについて教えてください。

加藤:
前職は副業が禁止だったので、スタートアップに転職して副業OKになったことが自分としては新鮮だったんです。なので、今の会社で副業OKという話を聞いた時から、せっかくだからどんなものか体験してみたいなという気持ちがあって。あとは純粋に、お金の面で収入を増やしたいという面もありました。

実際に始めてみて感じたこともお話すると、本業で得られる知識と副業で得られる知識をお互いにフィードバックできるのは、大きなメリットだなと。

自分はどちらかというと技術欲が強いエンジニアだと思うんですけど、プロダクションレベルでいろんなアプリケーションを触っていると、「なるほど、こういう技があるんだな」という視点の広がりを感じます。そういった理由から、今もずっと副業は続けたいと思っています。

――ファインディで副業を始めた当初は、どういったタスクを任されていましたか?

加藤:
最初は、ちょっとした改善からやらせてもらっていました。お互いにどれくらいできそうかという、ジャブみたいな感じで(笑)。

それと並行しながら、こうなっていた方が自分自身が気持ちよくコードを書けるし、他の人にとっても生産性がいいだろうな、と感じたポイントの改善を、お願いされるわけでもなく勝手にやっていました。それを認めていただいたのか、今も改善は継続してやらせてもらっています。

――加藤さんがファインディで副業を始めて2年ほど経つとのことですが、直近ではどのような仕事をされていますか?

加藤:
機能の開発というよりは、開発環境まわりの改善を主に行っています。例えば、既に導入済みのもので言えば、型システムの導入とか。コードチェックやLintの導入、静的解析まわりなども支援しています。

それから、フロントエンドの分野を強化するタスクであったり、設計のパターンであったり。Reactなどで使い方がさまざまになりがちな部分を、コミュニティとしてはこういうプラクティスで固まりつつある、というものに沿ったアーキテクチャにしていくための改善も、進めさせてもらっていますね。

――本業がある中で、副業のための時間を確保しなければならないと思います。副業の時間はどのように作っていますか?

加藤:
副業を始めてから、子どもが生まれるという家庭環境の変化があったんです。子どもが生まれるまでは、土日に3時間ずつくらい稼働していたんですけど、今は休日に子どもの面倒を見たりして忙しくなってしまって。なので、今はちょっと無理している感じがありますね(笑)。

土日に1時間ずつくらいは稼働しているんですけど、あとは水曜にミーティングがあるので前日の夜にまとめてやるパターンが多いです。プルリクの溜まり方も偏ってしまって、他の副業メンバーには申し訳ないんですけど……。

なので、正直に言えば時間的には厳しい部分がありながらも、先ほどお話したような理由で続けたいという気持ちの方が勝っているというのがあります。実際のサービス運用での知見は、複数の仕事をやらないと手に入らないものだと思うので、その体験というのは一番魅力的ですね。

実際に続けてきて感じた、副業ならではのメリットとは

――これまで副業を続けてきて、他にも副業ならではの魅力を感じる部分があれば教えてください。

加藤:
自分が試行錯誤できる場を、複数持てることが大きいと思います。自分で素振り用のアプリを作って、新しいことを試していた時期もあったんですけど、どうしてもプロダクションレベルには行き着けないし、そこにかける時間も自分のモチベーション次第なので波があります。

一方で、副業は仕事ですから、そこでプロダクションレベルの技術検証が、自分個人でやるよりも力強く進められるというのは、いい面の1つだと思っています。

その他に、高い技術力を持った強い副業エンジニアと一緒に働けるというのも魅力的ですね。自分の知らない知識に触れられる感覚がすごくあります。

あとは、自分にとってすごく都合のいい話になりますが、事業に対するコミットが薄めでもいいというか、あまり気構えることなくやれるのも、副業ならではの良いところかなと思います。

大原:
僕も副業をしていた時、それは結構感じましたね。コードを書くことに集中できるというか。

加藤:
そうそう。自分が面白いと感じること、興味を持っていることに集中できるのも、副業のメリットとしてあるんじゃないかと思います。

――今後、チャレンジしていきたい仕事はありますか?

加藤:
今最も興味があるのは、新しいことにチャレンジするよりも、今やっている改善をやりきることですね。

今は、お手本となるようなコードが全体に行き渡っていなくて。特に副業だと、いろんなエンジニアが対面で話すことなく仕事を進める機会が多くなってしまって、どのコードを参考にすべきかという認識があまり統一されてない部分も少なからずあります。

どこを見てもお手本のようなコードベースになるのが理想だと思っているので、今はそこが一番モチベーションの高いところです。

――副業を検討している人にアドバイスをするとしたら、どんなことを伝えたいですか?

加藤:
なぜ副業をするのかという目的は人それぞれですが、メインの目的がお金の場合はどうしても知識の切り売りになってしまう。それは本人にとっても、コスパが良くないんじゃないかなと思っています。

自分の場合は、もちろんお金も目的の1つではあったんですけど、より深い知識を得ることや技術力向上がモチベーションだったので、そうした自分の成長を見据えた選択ができると良いのではないかと感じます。

例えば、フロントエンドをやりたい人であれば、フロントエンドをやらせてもらえるところを選ぶとか。なんでも屋になってスキルを切り売りしていると、疲弊してしまいそうで。成長も感じられず、ただお金をもらうだけになってしまうのではと思います。

――副業をあまりオススメできないのは、どんな人だと思いますか?

加藤:
先ほどの話以外で言えば、セルフマネジメントができない人ですね。副業に時間を割く影響で、翌日の出社が遅れたりパフォーマンスが落ちたりとか。本業に影響が出てしまうようであればやるべきではないと思います。やっぱり本業が優先すべきものなので。

副業ならではの関わり方を考慮したコミュニケーション

――大原さんからの目線で、これまで加藤さんと仕事をしてきてどのように感じていますか?

大原:
加藤さんは、フロントエンドオタクなんですよね(笑)。今日もReactのTシャツを着ているんですけど……。

加藤:
いつもこれ着てます(笑)。

大原:
とにかく最新の情報を知っていて、GitHubでの議論もすべて追っているんじゃないかというくらい。僕はフロントエンドのトレンドは追いきれていないので、そこは完全に信頼しています。

加藤さんからの話でもあったように、特に指示していなくてもコードの改善点を見つけて直してくれたり、バージョンアップしてくれたり、というところがとても助かっています。あとは、何か問題があった時に局所的にそこだけ直すのではなく、全体を意識して仕組み化してくれるので、それも非常に助かっています。

――加藤さんに副業メンバーとして長く続けてもらえている理由について、大原さんの立場からはどう思われますか?

大原:
1つには、週1できちんとコミュニケーションを取っていることかなと思います。密にコミュニケーションを取っていないと、週5で稼働している人たちとの温度差が発生しやすくなってしまう。自分自身も副業をやっていたことがあるので、そこは意識しています。

それから、新しい技術を積極的に入れていくスタンスでやっているので、改善などに対しても、やりがいを感じてもらっているのかなと思います。

――副業メンバーとは、具体的にどういったコミュニケーションをしていますか?

大原:
来れる日にオフィスへ出社してもらうか、都合によってはリモートでコミュニケーションを取っています。今週行ったタスクの報告や困っている点の相談、予定しているタスクの確認などといった内容を30分くらいで行っています。

その際には、できるだけ近況も聞くようにしていますね。例えば、子どもが生まれたということであれば、しばらくは忙しそうだなとか。あくまで本業がある中での副業なので、無理がない範囲でお願いするために、そういった話も聞くようにしています。

――副業メンバーと仕事を進める上で、意識している部分があれば教えてください。

大原:
タスクをできるだけ細かくするように意識しています。週1で何かしらプルリクが上げられるくらいにしておかないと、ずっとタスクを持っている状態になってしまうので。その辺りのタスクの渡し方については、気をつけています。

それ以外では、現状だと僕とのコミュニケーションが主になっているので、今後はもっと副業メンバー同士が会う機会を増やしていきたいと考えています。

エンジニアドリブンで事業を成長させていきたい

――今まさに組織を大きくしていくフェーズだと思います。ファインディでは、どのようなエンジニアを求めていますか?

大原:
ファインディでは、エンジニアドリブンで事業を成長させていきたいと考えているので、特にフルタイムのエンジニアには、ユーザー体験やビジネスへの影響を意識して開発ができる方を求めています。

副業やフリーランスの場合は、加藤さんのように技術的な強みを持っていて、それを活かしてもらえる方が理想ですね。加藤さんからもセルフマネジメントというキーワードが出ていたように、自走できる方を積極的に採用していきたいと考えています。

――最後に、ファインディに興味のあるエンジニアに向けてメッセージをお願いします。

大原:
ファインディは今、正社員が14人で、資金調達をしてオフィスも移転して、というタイミングです。成長の兆しはもちろん見えていて、あとはどれだけやりきるか。これからどんどん伸ばしていくフェーズで、すごく面白いと思います。少しでもファインディに興味を持っていただけたら、ぜひお話したいです。